−昇る龍−十三話「強化人間」

目の前に立っている「何か」を人だと認識するのに時間がかかった


瓦礫の雨が降り、龍也を傷めつけた

だが、「痛い」という声すら出なかった

一秒が、凄く長い

鉛色のセメントに学校の白いコンクリートがぶつかって、周りに白い欠片が飛び散った


前にいる男は自分とそう変わらない歳であろう、殴りあいで勝てない相手では無い

だが、何故か身体が動かない、めくるのを止めたパラパラマンガのようだった

殺気が強すぎる

榊は何故俺を学校に残したのか?
俺も神社に行けばこんな状況ではなかったはずだ

「怖がる、事は無い」
前に立つ少年が声を出すまで、龍也は一歩も動いてなかった

「だ・・・誰なんだテメェ!」
龍也は必死に声を上げたが、意味はなかった

「君が龍也くんか?」
優しい声で聞いて来たが、龍也は緊張を緩めなかった

「あ・・・ああ」
最初、「俺の問に答えろ」と言おうとしたが口が動かず、出て来た言葉がそれだった

「僕は真炎、氷室さんの使いで来ました」
無限の殺気を一瞬殺して言い放った

「あの戦闘機はどうするんだ?」
一瞬殺気が消えた瞬間に言葉を発したが、また口から音が出なくなっていた

「自動操縦(オートパイロット)で自動的に基地に帰るさ」

「そうか・・・・・なぁ」

「なんだい?」

「お前の身体、どうなってんだ?」

精神力を限界まですり減らし、会話を続けた

「龍也くんは、人間の脳や身体にリミッターがかかっているという話を聞いた事がありますか?」

「有名な話だな」

龍也は限界の精神力を紙一重で繋ぎ止めた


「僕は身体のリミッターを人工的に外したんです」


龍也の心は大きく揺らいだ

そんな人間いるはずがない!

大体、そんな事がしたら身体が・・・

「普通なら有り得ない、有り得ても普通なら身体が保たない」

「だけど僕の身体は違うんです」


ドクン!心臓から身体に血液が送り出されて身体中に流れて行った

「僕が身体のリミッターを外す際に少し細工をしましてね」


「僕の身体は約一億個の強化骨殻に支えられているんです」
「要するに、僕は人の数倍の力をもつ強化人間なんですよ」
龍也は紙一重の心が絶えてしまいそうな感覚を感じながら頭の中の考えを投影した
コイツはヤバイ
俺は、殺される



「では、本題に入ります」
真炎は殺気を強くして言葉を出した
「氷室さんの所に行くか、それとも死ぬか」









龍也は考えた、そうだ氷室の所に行った方がいいじゃないか

死ななくて済むんだし


《違うだろ?》
何がだよ、俺は死にたくないんだ
《違うだろ?》
氷室の所なら、安全なんだ
《違うだろ?》
何がだよ!!俺は生きたいんだよ!!
《それでいいのか?》
いいんだよ・・・テキトーで
《それでいいのか?》
・・・・・・・
《本当にそれでいいのか?》
いや、そうだ・・・何であんな奴の所に・・・
《本当に氷室の所に行くんだな》
・・・いや、行かない俺は・・・






「どうする?」

いや、俺は・・・俺は・・・
「俺は!行かない!」
真炎は唖然としていた

「龍也くん・・・命が惜しく無いのかい?」
真炎は驚きながら言った


「俺は行かないし、お前にも殺されない」
その時の龍也の目は普段の龍也の目ではなかった

まるで、龍のような燃えるような目だった

「そして全部守ってやる、自分の為に」
一瞬、気迫で真炎を圧倒した

「そうか・・・なら」







「死ね」

人間ばなれしたスピードで近づいて来る真炎
龍也が勝てる確率は1%にも満たないし、それは本人も自覚していた
死を、恐れていなかったのだ

スタタタタタ・・・
真炎は圧倒的な速さで龍也の前にいた


「うおおおおお!!!」龍也は最後の雄叫びを上げた

ギュン!!
龍也と真炎が向かい会った

一瞬の静寂・・・
「うおおお!!(うおおお!!)」
同時に打ち出した拳は真炎の方が圧倒的に強かった

ガギィイン!!!
金属音のような物音が響く!


次の瞬間、二人の間には大きな鉄板を抱えた榊がいた






















    続く












今回は1500文字以上書いたよ・・・


みんなこの小説紹介してね、


いや、なんか見てる人が多いとモチベ上がるんだよね




俺は何を言っているのだろうか、ふはははははははははははははははははははははははは・・・あーあ

多分寝不足が原因だね、寝た方が良いのかな?でも今からポニョだし・・・ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああヤバイ、頭がショクった

これ以上ヤバイ事になる前に、帰るわ、さいなら〜